日蓮大聖人第732遠忌報恩御会式

平成25年10月20日 日曜日 信養寺の御会式が厳修されました。
落慶式から満4年が経ち、私共もお茶席、お献茶をさせていただいて4回目となりました。
毎年、御会式には一服の薄茶とお菓子を召し上がっていただき、一人でも多くの皆様に楽しんでいただければと思っております。
御会式当日は、お寺の皆様及び壇信徒の皆様にご協力をいただきまして、心より感謝御礼申し上げます。
ステージ横のスクリーンには日蓮聖人註畫讃(にちれんしょうにんちゅうがさん)(絵巻物)が映し出され、素晴らしいものを観賞させていただきました。全部観るには長時間かかります。毎月のご供養日などに放映して下さるそうです。是非ご覧ください。
報恩法要
午前11時より信養寺住職小林栄量上人ご導師のもと、西川上人、阿部上人式衆により日蓮大聖人報恩法要が厳かに執り行われました。
昼食後の1時からは、大阪「雲雷寺」住職の伊丹瑞栄上人の法話を聴聞いたしました。
伊丹上人とご住職は大学以来の親友だそうです。昨年のお会式で初めて法話をして下さり、毎年法話をして下さるとのお約束通り、今年は日蓮宗霊断師会の日蓮宗聖典の中より、「禮拝(らいはい)文(もん)」についての解説をしていただきました。
伊丹上人法話
「禮拝文」につきましては、これまで耳にしたことのない言葉があり、私には何が書かれているのかよく解りませんでしたが、伊丹上人は限られた時間の中で解り易く説明していただき、一つ一つの言葉に深い意味があることを教えて下さいました。
例を挙げますと「境智冥合即身成佛(きょうちみょうごうそくしんじょうぶつ)」の「境」とは「多宝如来」のことで現実の世界を意味し、「智」とは「釈迦牟尼如来」のことで、理想の世界で、「冥合」は一致するという意味です。現実の世界も理想の世界も実は隔たりが無く人々の心の有り様によって、浄土にも穢土(えど)にもなる。また、「即身成佛」は生きながら悟りを開き仏様と同じ心を持つことができること。など詳しく教えていただきました。
ご本尊である「大曼荼羅」についての解説では、掛け軸のように平面的にしか見ていなかった「大曼荼羅」を立体的に見ること。イメージしてみると宝塔である「南無妙法蓮華経」が中央に聳え、大持国天王・大増長天王・大廣目天王・大毘沙門天王の四天王が四方を守護し、宝塔「南無妙法蓮華経」を中心に多宝如来、釈迦牟尼如来、上行菩薩等四菩薩が周囲を囲んで、多くの神々がさらにその周囲を囲み、すべての神仏が「法華経」の下で現世(娑婆世界)の人々を救うため、力を合わせている姿が想像できました。
天蓋
残念ながら現世(娑婆世界)は争いごとが絶えず乱れた世界 (穢土(えど))ですが、法華経を信仰する私たち一人一人が正しい行いをすることによって、乱れた現世を浄土へと変えていくことができる。「大曼荼羅」は、その可能性を秘めていること著しているものと思いました。
それは、私たちには仏心が備わっているからです。自分自身の成仏を願い一心に信仰を深めて行くことにより、周囲の人たちの仏心を目覚めさせることができ、それによって、多くの人々が法華経の教えを信仰することができれば、現世は争い事のない浄土となって行くものと考えます。
私たちは幸いにして、お釈迦様の最高の教えである法華経と出会い信仰の道を歩んでいます。信仰の道しるべとして、「南無妙法蓮華経」を「持(たも)ち・行い(おこない)・護(まも)り・弘(ひろ)め」の四つの誓い(四誓願)をたて、それを実行することで、自分自身の願いも叶えることができ、さらにその先にはお
釈迦様が提唱する理想の娑婆世界が顕現されて行くものと感じました。
伊丹上人ありがとうございました。来年も楽しみにしております。
初めにも述べましたが、信養寺が新しくなり満4年が経ち、お寺ではこの4年間にさまざまな取り組みがなされました。時代に合わせて信養寺のホームページを開設しました。
信養寺外観
パソコンやスマートフォンからホームページを開くと、メニューの一番最初に「お経が聴聞できます」と言う項目があるので、そこをクリックすると信養寺先代住職小林文栄上人と小林栄量上人のお経とご祈祷を聞くことができます。元気がほしい時、体調が優れない時、癒されたい時等々、お経を聞くとスッキリ活力が湧いてきます。法華経は生きるためのお経です。是非活用してみて下さい。
その他の項目も信養寺の取り組みがわかりやすく紹介されていますので、パソコン、スマートフォンをお持ちの方はご覧下さい。パソコン、スマートフォンをお持ちではない方はパンフレットをご用意してあります。
そして、今年の御会式から御足が悪い方や当日どうしても参加できない方のために、法要の様子を生中継(インターネットを活用)して下さることになりました。今後毎月の先祖供養の際にも生中継する予定です。このような取り組みは他のお寺ではないと思います。家に居ながら一緒に法要に参加できます。ご希望の方は用意するものや手順等お教えしますのでお寺の方へご連絡下さい。
インターネットを使った取り組みの他にも、昨年は東日本大震災の被害に遭われた被災地の岩手県、宮城県へ二泊三日で檀信徒共に団参し、一日も早い復興を祈念して参りました。今年は日蓮宗聖徒団第48回全国結集身延大会へ檀信徒共に参加しました。信養寺の団旗を作るため寄付を募り、団旗を掲げて参加することができました。夜の千灯供養の中、唱題修行することは幻想的な別世界で「南無妙法蓮華経」の光の文字が現れると感激します。
全国大会への参加は今後毎年行われる予定で、信養寺の行事予定にも入っております。来年の日程もすでに決まっておりますので、興味のある方はお寺へお尋ね下さい。
お寺もモダンで外観はお寺に見えませんが、法輪が取り付けられ立派になりました。落慶式の時と変わらず、厳かで綺麗で手入れが行き届いています。ご宝前には新たに篤信の檀信徒の奉納による華鬘が飾られ輝いています。また位牌堂の上には天蓋が飾られさらに荘厳になりました。進化しています。今後の益々の発展が楽しみです。

華鬘

今の時代お寺はもっと身近なものであって欲しいと思います。そういう意味では信養寺はご住職をはじめお寺の皆様とても親身な方々で、気さくな優しい方々ばかりです。けっしてお寺は敷居が高いものではありません。
悩み事、困りごと、就職、縁談その他色々ご相談してみてはいかがでしょうか。小林上人の座右の銘「人の喜びを我が喜びとする」この精神できっと助けて下さると思います。
信養寺世話人  中村和代・正弓